岸歯科医院 北葛城郡河合町 奈良県の歯科 インプラント・審美歯科

　歯は一度削ってしまうと二度と元には戻りません。虫歯になって歯科医院に行き、歯を削って治療が終了しても、そのまま放置すれば、再治療になる可能性は以前より高くなります。

　それは、歯と詰め物との間をかなり精密に合わせたとしてもマイクロギャップ（小さな隙間）が存在し、その小さな隙間から細菌が侵入し虫歯を再発させてしまう恐れがあるからです。治療のやり直しを繰り返すほど、歯は大きく削られ確実に抜歯への道をたどっていきます。

　皆様の歯を生涯守るためには「歯医者が歯を削らない」事も大切です。そして歯を削らないための予防治療がとても重要であると言えます。

■ブラッシング指導

　ブラッシングは毎日の習慣です。間違った磨き方を無意識に行っていてはプラークコントロールはできません。正しいブラッシングを習得していただきます。また、染め出し液を使用してどこに磨き残しがあるかを知ってもらいます。

■PMTC

　プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニングの略です。特殊なラバーカップやブラシを使用して、歯の表面を覆うバイオフィルムを除去します。痛みも無く、快適にクリーニングしていただけます。

■スケーリング・ルートプレーニング

　ハンドスケーラー（手用器具）や超音波スケーラー（器械洗浄）を使用して、歯と歯の間や、歯と歯肉の隙間のブラッシングでは落とせない歯石を除去します。保険適応です。

■フッ素塗布

　フッ化物を塗布することにより、強固な歯質を作り虫歯を予防します。また、ごく初期の虫歯なら治すことも可能です。歯質の弱い乳歯には特に効果的です。

があるかを知ってもらいます。

■シーラント

　奥歯の溝は深く複雑な形をしていますのでブラシが届きません。シーラントは、この溝を埋める薬です。生えたばかりの6歳臼歯は歯質も弱く虫歯のリスクが高いため、シーラントはお勧めです。しっかりとクリーニングした後に塗布します。

むし歯はむし歯菌（主としてミュータンス菌）による感染症です。このミュータンス菌は、歯に付着して増殖するという性質があり、一度住み着いてしまうと、除去はなかなか困難です。そのため、虫歯の発生、再発に悩まされることになります。

このミュータンス菌を除去し、お口の中の環境を虫歯になりにくものにかえるというのが、３ＤＳという方法です。

１.　お口のミュータンス菌の菌数を調べる為、唾液による検査を行います。（むし歯、不適合な詰め物や被せ物がある場合にはミュータンス菌の増殖の原因となるため、３DSの前に治療が必要となる場合があります。）

　　　写真は唾液検査の様子

２.　上下のお口全体の型を採り、マウスピース（ドラッグ・リテーナー）を作製します。

３. 　専用の研磨材・機械・器具を使用し機械的に歯面清掃を行い（ＰＭＴＣ：Professional Mechanical Tooth Cleaning）、歯の表面からバイオフィルムを徹底的に取り除き薬剤を効きやすくします。

４.　ドラッグリテーナーに薬剤を入れて、５分間ずつ上下の歯に確実に作用させミュータンス菌を除菌します。

５.　その後、家庭でのホームケアを実施していただきます。期間は1週間以上が理想です。１日１〜２回、通常のブラッシング後にトレーに薬剤を入れて、５分間維持し歯の表面に薬剤を作用させます。

６.　約１週間後に再度、歯科医院にてＰＭＴＣを行いトレーと薬剤を用いて除菌・殺菌を行ないます。

７.　　除菌効果を確認するため、約２カ月後に唾液による検査を行ないます。 効果が認められれば、６カ月おきのメインテナンス（ＰＭＴＣ・唾液検査など）をしていきます。確認できなければ再度、トレーと薬剤を用いて除菌・殺菌を行ないます。

３ＤＳの効果は約６カ月間から1年持続すると言われています。