岸歯科医院 北葛城郡河合町 奈良県の歯科 インプラント・審美歯科

　前歯を差し歯治療する場合、保険適応ではレジン（プラスチック）を使用します。セラミックでの修復は自費治療になりますが、以下の利点があります。

■天然歯に近い色調

　天然歯は象牙質・エナメル質などの層がある立体構造です。セラミックも何層も異なる色を重ねるので、隣接する天然歯と調和した色を再現することができます。

■体に優しい

　セラミックはレジン（プラスチック系）などの有機物質とは違い、生体親和性に優れた素材です。

■耐久性に優れる

　レジンと比較して耐磨耗性や耐変色性は格段に優れています。ご家庭の食器を思い浮かべると理解できると思います。食器同様に、耐衝撃性ではセラミックは劣ります。しかし衝撃に弱いのは天然歯も同じです。日常生活ではなんら問題なく機能します。

　当院ではプロセラ・オールセラムというセラミックシステムを使用しています。

　オールセラミックはフレームとなる土台もすべてセラミック構造の修復物です。プロセラはCAD/CAMよりセラミックブロックを削りだしてフレームを作るので、強度に優れています。日常生活でも 十分耐えうる素材です。

　下記のメタルボンドと比較して、光の透過性に優れているので色調はさらに天然歯に 近づけることができます。また、金属アレルギーの方にも安心して使用いただけます。

■術前

　左前歯の無髄歯と右前歯の有髄変色歯を同時に修復

■支台歯形成

　メタルコア（金属の土台）と有髄変色歯。メタルコアは、オールセラミック修復においては厳しい条件のケースです。

■修復物作製

　プロセラ・オールセラムコーピング（フレーム）の上に、

陶財を築盛されたクラウンとラミネートベニア

■術後

　プロセラ・オールセラムのもつ理想的な光の透過性が支台条件と厚みが異なる、このような難しいケースも良好に対応できます。

　メタルボンドは金属フレームにセラミック（陶材）を焼き付ける技法も用いた修復物です。金属とセラミックは化学的に結合されているので簡単に剥がすことはできません。

　左図の黒い部分が金属でその上を覆う白く見せたい部分に何層もの色のセラミックを重ねて焼きます。隣接する天然歯の色に調和させます。

　ハイブリッドとは異種要素の混合という意味です。この素材はレジンとセラミックの混合素材です。レジンの耐衝撃性と陶材の耐変色性の両方の利点を持ち合わせます。

　主材料がレジンであることと製法がレジンと同様なため、色調ではセラミックに劣りますが安価です。